日本語図書案内

日本語図書案内 2号 2010.0302
旧正月が過ぎて、急に湿度の高い毎日になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

あすはひな祭りですね。
わたしは、オフィスにはポップアップカードのお雛様を、家には焼き物で作ったお雛様を飾っています。みなさまのまわりにはどんなお雛様がありますか。

さて、今回は3月27日28日に開催される香港日本語教育セミナーに講師としていらっしゃる2名の先生方の著書を紹介します。

小川先生の「日本語文法演習」のシリーズは上級学習者向けに書かれた教材だと思いますが、わたしにとってもたいへん勉強になり教えるときの参考にした本です。今回のセミナーでは、このレベルまで上がっていくことを想定した場合、初級中級ではどんなことに気をつけたらよいかについてお話いただけると思います。セミナーに参加される前に何か少し読んでおくと、当日の先生のお話が身近に聞こえますよ♪。セミナーでは初級を教えることに自信がある先生にも、今までの教え方に何か新しいことを加えたいと考えている先生にも、先生の卵のような新人のみなさんにも役に立つお話が聞けると思います。

荒川先生は、セミナーでは教材論と動機付けを中心に取り上げていただくことになっていますが、実は、大人から子どもまで、また、卵の先生から専門家までどんな対象にも面白い話のできるオールラウンドプレイヤーです。セミナーではテンポの良さに乗せられて笑っているうちに内容が通り過ぎてしまう危険もありますから、事前に著書に触れておくこと、または、インターネットなどで、著書の紹介を読んでおかれることをおすすめします。

セミナーの申し込みは、添付の申し込み書を利用して、ファックスで3月24日までにお送り下さい。セミナーの詳しい情報は、香港日本語教育研究会のホームページの活動内容活動予定からお入りください。
 
http://www.japanese-edu.org.hk/

小川誉子美先生
「日本語文法演習 自動詞・他動詞、使役、受身‐ボイス」(共著)(2001) スリーエーネットワーク
「日本語文法演習 待遇表現‐敬語を中心とした対人関係の表現」(共著)(2003)スリーエーネットワーク
「日本語でボランティア」(共著)(2002) スリーエーネットワーク
「日本語文法演習 複文‐ことがらの関係を表す表現」(共著)(2004) スリーエーネットワーク
「欧州における戦前の日本語講座―実態と背景」(2010)風間書房

荒川洋平先生
「日本語という外国語」(単著)講談社(2009)
「日本語教師のための応用認知言語学」(森山新との共著)凡人社(2009)
「悩める日本語教師たちに贈るこぐまのお助けハンドブック」(単著)アルク(2007)
「続・もしも…あなたが外国人に『日本語を教える』としたら」(単著)スリーエーネットワーク(2007)
「英語多義ネットワーク辞典」(共著、執筆担当)小学館(2007)
「もしも…あなたが外国人に『日本語を教える』としたら」(単著)スリーエーネットワーク(2004)

現職にいたるまでの経歴(AMAZON e-honなどより)

小川 誉子美
早稲田大学第一文学部フランス文学科卒。筑波大学大学院地域研究科修了。博士(政策・メディア) 慶應義塾大学。ブルガリアソフィア大学、フィンランドヘルシンキ大学で日本語講座を担当(国際交流基金派遣)。

荒川洋平
立教大学文学部フランス文学科卒。ニューヨーク大学教育大学院外国語教育専攻修士課程修了。米デューク大学(ノースカロライナ州)アジア太平洋研究所助手、国際交流基金日本語国際センター専任講師(うち2年間はシドニー日本語センター主任指導講師)。