月例会発表概要
文化導入が必要な文法・表現
―初級段階における文化文法のすすめ―
―初級段階における文化文法のすすめ―
香港中文大学専業進修学院
郭 穎侠
2012年の1月から3月まで日本国際交流基金の海外日本教師研修に参加させていただき、いろいろ勉強になった。いままで考えてきた「文法の教え方」と「日本文化・日本事情」との関係を少し整理することもできた。研修センターの先生に「新しいものはぼこぼこに批判されるぞ」とも言われたもので、まだ完全な形になっていないが、研修報告として発表させていただくとともに香港の先生方と一緒に考えたい。
学習者が日本語の文法や表現を勉強するときに、意味が分かった、形が分かっただけで本当に理解できたとは言えないものがたくさんある。日本人がどのような意味で使っているかを理解した上で、正しく使えるようになるためには、日本の社会・文化的な知識が必要不可欠である。そのため、文法や表現を教えるときにどのような文化的なものをどのようにして取り入れるかを考える必要がある。授業の流れを壊さないで簡単に、しかもある程度体系的に取り入れられる案を考えたい。