近年、日本語教育と日本語研究との間の距離が大きくなったとの声をよく聞きます。言語学や第二言語習得研究の成果により、文法の説明自体は言語の習得に役に立たないということも見えてきました。そんななかで自然な言語運用のために重要な言語知識のひとつとしての文法を教室の中でどのように扱っていけばよいのでしょうか。また、現在主流の課題遂行型の教材ではそのへんをどのように扱っているでしょうか。今回はそんなことを少しお話ししたいと思います。